Fast & Furious

車社会に来てしまった。

(ロンドン以外の)イギリスのことですけど、その心は、居住区と繁華街が明確に分かれてることにある。日本のように隠れ家カフェ♡居酒屋♡的なものがほぼ存在しない。よって、ちょっと買い物に行こうとか、面倒だから外食しようとか、そうなると車で行くか、30分歩くかの選択になる。

私は(奈良の)シティガールなので「歩く」ということに慣れていない。ハイキングとかは好きだよ。でもポテチ買いに行くのに長距離歩くのは違うんだよなぁ。

 

では運転すれば良いではないか。ソクラテスの声が聞こえてきそう。

 

…そう、これが問題。私はペーパーゴールド免許ドライバーなのです。そのとおり、身分証のためだけにお金を払い続けているのです。

大学2年生の終わりごろに免許合宿に参加し、テストの類は得意なのでストレート卒業した。免許取得後も最初は張り切って運転の練習をしたりしていた。北海道や東北の広々とした田舎道の運転も楽しかった。

しかしある時、夕暮れ後、どこかの高速道路を運転しなければならなかった。サービスエリアを出て高速に合流する。7人乗りくらいの大きめの車。あれ、ハンドルが重いし、外も暗くてよく見えなくない?フロントミラーも何も見えないが…?え、なんか合流車線が工事中なんだけど?!え、右側はビュンビュン車が走ってるんだけど?!え、え、目の前に工事のおじさんがいるんだけど?!?!

という感じでパニック状態になりながらも五感だけでワイスピ並みの無茶をして乗り切った。TOKYO DRIFTだった。人をひき殺しかけました。怖かった。同乗していた人々も本当にごめんなさい。

ワイスピ Tokyo Drift (2006) みんな観て

私って、危険運転者じゃん?

と思い込みすぎて、これ以来運転の練習もしたくなくなったし、死ぬリスクを減らすためにも車に乗らないほうがいいな、エコだし(?)、のメンタリティに到達したのだった。

このメンタリティは日本では通用した。駅チカに住んでいたし、社会人になってからも東京で何不自由なく過ごした。イギリスに行ってもロンドンに住むから国際免許はいらないや。

 

この国際免許、持っておいてもよかったなと今更ちょっと後悔している。理由は上述のとおり。あと、イギリスはなんか運転しやすそう(素人目線)。ラウンドアバウトも走行してみたい。

ただ、イギリスはマニュアル車が一般的だ。私はオートマの免許しか持っていなくて、ガリガリクラッチを操作する運転手の姿を見るとちょっと憧れる。でも後部座席に座ってる身からすると酔う。たとえば今お世話になっているステイ先のお父さんはめっちゃイラチだ。父親ってみんなあんなもの?私の父も煽り運転と思われても仕方ないくらい車間距離を詰めたりするのだけど、こちらのお父さんも渋滞にはまってはご機嫌斜めになるし、カーブや下り坂では減速とかいう概念を知らないっぽい。おかげでこれがチンさむロードか~と思うことが増えた。私はチンさむにはならないですけどね。

とにかく、彼の運転も変速の緩急がすごすぎて、私は小学生ぶりに気分悪くなったりなんなりしている。だから余計に自分で運転できたらなとも思う。イギリスでは結構なお年寄りも運転しているし、飲酒運転もラガー2パイントまでなら飲んでも違反の基準値を超えない*1らしいし、いろいろと緩い印象。(ちなみに私の母はイギリスで免許を取得したせいかなかなか豪快な運転で、日本では切符切られて逆切れしていることもある。)

運転ができればこんなところも自分で行けるのに…

どうせ車を買うお金もないけど、このままペーパーを極めるのか、運転する日が来るのか、見守っていてください。誰も興味ないと思うけど、頼んだよ。