冬のミラノ大作戦

憧れのイタリア、行って参りました。

周りからもイタリアは行かなきゃとか、母親からはママも27歳の時に行ったな~とか、プレッシャーもありつつ、美味しいものは大陸で(英国在住)の精神で死んでも行くぞと思っていたイタリア。初回はミラノに上陸しました。

理由は簡単、グーグルフライトで地図を眺めた時に最安値だったから。年始ということもあり、真冬のイタリア(特に北部)はオフシーズン。今回、冬でもイタリアを満喫できるのか心配しながら向かったわけでした。冬のミラノの様子や注意点をまとめた日本語のブログが少ないような気がしたので、今後のどこかの誰かのために書いてみようと思う。

 

1.大きな街だから機能はしているがエピファニーがあるよ

ヨーロッパのクリスマスは家族や友だちとお家で過ごす期間なので、お店や公共交通機関はほぼすべて停止します。(とはいえ、ミラノはクリスマスマーケットが有名のよう。)ただ、そこで休暇ムードは終わり、年始は大体2日から街が通常運転に戻る。私たちは1月3~7日に旅行したので、お店は普通に開いていて、仕事に向かう人の姿もちらほら。

ただ注意したいのは、ミラノではこの期間も静かにクリスマスが続いているということ…。

というのも、「エピファニー(公現祭)」という祝日がミラノでは一大行事。新約聖書の中で、キリスト誕生から12日後の1月6日に、東方三博士と呼ばれる3人の賢者がお祝いにやって来たということらしいです。ミラノでは、この賢者たちがミラノの地に眠っているとされているため、MATSURIというわけだ。(この人たちに関する美術館も多くて面白かった!)

私たちは行きたいレストランを何個か目星をつけていたのだけど、年末からこのエピファニーが終わるまでお休みします、という場所も多くて断念する場面があった。

そこで皆さんにお伝えしたいのは、「グーグルを信じるな」です。レストラン探しでグーグルマップを活用する私ですが、どうやらお店のイレギュラー休業は把握できていないらしく、「23時まで営業中!」とか平気で記載されている。

そこで我々が編み出した作戦は、

・直近のレビューがあるか確認する

・店の予約システムが使えるか確認する

・それでもわからなければ直接見に行く(作戦なのか…?)

でした。

最後の点は、例えば夜に行きたいお店があれば、昼間の観光中に様子を見に行ってみるとかそういうあれです。原始的。

ただ、イタリアの慣習であるアペリティーボ(食前酒)ができる店は大抵開いている様子でした。このアペリティーボ、お酒を一杯頼むとめちゃ美味なハムとオリーブとパンが出てくるという素敵システム。10ユーロくらい。もう永住したい。全世界でアペリティーボ導入してほしいくらい。ここでカクテルやワインを嗜んだ後、本番のディナーレストランに向かうというなんとも余裕のある夜の過ごし方。見習いたいです。

 

2.公共交通機関は充実、でも大概歩ける

公共交通機関貧弱国イギリスで普段暮らしていると、ミラノは何倍もシステムが整っていると感じた。というか日本と同じくらい時間どおりで便利だった。

鉄道、地下鉄、トラム、バス等々ありますが、昨年くらいからコンタクトレス決済が導入されているので、最悪スマホ一つあれば乗れます。鉄道、地下鉄は改札で、トラム、バスは車内の機会にピッとすれば完了。(ちなみに、ミラノはあらゆるお店がカード払いに対応しないといけないという法律があるらしく、現金ゼロで過ごせました。最高。)

ただ、観光客的には街並みを見ながらガツガツ歩きたい人もいると思うのですが、街中は余裕で歩けます。ガイドブックとかの散歩ルートを真似するのも楽しい。歴史ウォーク、建築ウォークなどテーマを決めて美術館に寄りながら、美味しいもの食べながら。

雨がひどい時にトラムに乗ってみるとか、そういう使い分けがいいかもしれない。もっと公共交通機関を使いたい人は、パスを買うのもおすすめです。

 

3.英語は通じるけどイタリア語少しできるといいだろうなぁ

大都会なのでお店の人達も私のような迷える観光客の扱いに慣れています。ありがたいね、、。英語使ってくれてありがとう、、。私は勉強不足でぼんじょるの、ぐらっちぇ、ちゃお、ぺるふぇぼーれ、くらいしか話せず不甲斐なかった。でも街の人たち優しく対応してくれて泣きそうになりました。ぷれーご(どうぞ)!って言ってご飯を出してくれる。好き。レストランのグーグルレビューで、よく「飯は美味いが言葉が通じなかった☆1(英語話者)」とか見かけますけどお前何しに来とるん?

まあいっか、よそはよそ。また行くことがあればイタリア語もう少し予習したい。

 

4.最後の晩餐、前もって予約すべし

ダヴィンチ大先生のアレです。見てよかった(小並感)。

トロいので予約競争がし烈なものと知らなかったのですが、Cenacolo Vincianoのウェブサイトで確認すると二か月前からチケット予約できるようです。

私たちはこの競争に乗り遅れ断念しかけたのですが、なんと毎月第一日曜日は無料観覧できるという重大事実を発見し、同じ週の水曜日に先着予約を頑張った。

水曜日の昼12時に予約がオープンする時、私たちはちょうど空港から市内に向かう電車の中でスタンバイしていた。11時58分、59分、、、12時!今!今今今!!という時、ちょうど電車がインターネット圏外に突入した!ワロタ!合わせてきやがった!やばいやばい!とかやってその後の記憶があんまりないんですが、無事チケット取れました。うれぴー。

当日はチケットをもって30分前には集合。同じ時間帯の人達と一緒に中に入り、15分絵を凝視します。15分。行く前は15分、長くね?と思ってたけど、近くでじっくり見たり椅子に座ってぼんやり眺めたりしていたら結構あっという間だった。現存なのは1970年代に修復されたバージョン。ネットで調べるとそれ以前の絵の画像も見られます。

せっかくだから見ておきたい、という人にはおすすめです。美術館の建物自体も綺麗。

ドゥオーモからミラノを見下ろす聖人たち

というわけで、冬のミラノこんな感じでした。

天気は半分晴れ、半分雨という感じでなんの参考にもならない経験をしましたが、雨が降っても、行きつくせないほどの数の美術館があるのでどうにかなる。晴れていたらもう最高。イギリスの薄暗い冬を乗り越えられるだけの日光を浴びようと頑張りました。寒さも日本の冬と同じくらいなので耐えられるし、日が出ている時は歩いているとあったかく感じるくらい。オフシーズンとはいえ観光客も多く活気があった。「帰りの空港でプラダ買いたいから~」とかいう日本語も耳に飛び込んできます。旅行地っぽくて楽しい。

 

私におすすめされなくても十分すぎるくらい有名なミラノですが、冬でも大丈夫だよ~という内容でした。Ciao!